メールマガジン2015年 10月号

記事更新日:2015-09-30

日増しに秋も深まって参りました。スポーツの秋、食欲や読書の秋、皆さんはどんな秋を過ごしますか?
国慶節で旅行やイベントに参加される方も多いでしょう。体調にはしっかり気を付けて、思う存分秋を楽しみましょう。
今月は主に食中毒とインフルエンザについてお知らせします。

Contents

1.意外と多い秋の食中毒
2.インフルエンザ予防接種の有効期間とは?
3.10月神無月の由来
4.休診日のお知らせ

1. 意外と多い秋の食中毒

年間で発生するノロウイルス食中毒のうち10月から翌年の2月の間に全体の7割が発生しています。BBQなど衛生管理が不十分な野外での食事が増えることも影響しています。食中毒を引き起こす主な原因は、「細菌」と「ウイルス」です。

野外での食事がきっかけで起こりやすいのが、調理不十分な肉などを感染源とする「カンピロバクター」や「腸管出血性大腸菌」による食中毒です。魚介類に付着していることの多い腸炎ビブリオは常温では10分で倍増します。腸炎ビブリオは9月に最も増えやすくなります!鶏肉の約半分に付着しているカンピロバクターは、気温が高いと死滅しやすいので夏は減少しますが、秋に涼しくなると元気になります。

また細菌性食中毒と比べると件数・患者数はそれほど多くありませんが、フグ毒やキノコ毒は致命率が高いものがあります。日本には天然に約5000種類のキノコが存在しており、そのうち約50種類程度が死亡事故につながるような中毒を起こす毒キノコと言われています。

最近は減少しているものの、全国では年間400人以上が中毒を起こし、死亡者も年平均2人程度出ています。食中毒の主な症状は、腹痛や発熱・嘔吐・下痢などの消化器系に現れますが、重症化すると血便や高熱・ショック症状・意識障害が現れることもあります。複数の症状を伴うときは、病院を受診します。放っておくと重症化し、死に至る場合もあるので医師の診察を受けることが大切。

予防するための原則は3つ。細菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」です。自然毒食中毒を予防するには、キノコ類に対する正しい知識を持つことが重要です。種類の判定ができない植物は,「採らない」,「食べない」,「人にあげない」ようにしましょう。

2.インフルエンザ予防接種の有効期間

実は、インフルエンザの予防接種をしても、すぐには予防の効果はありません。インフルエンザワクチンを接種してから、1~2週間かけて抗体が作られます。つまり、インフルエンザが流行してから、慌てて予防接種をしても抗体が間に合わないことがあります。

せっかく予防接種を受けても、抗体が出来る前に感染すると発症します。またインフルエンザの潜伏期間は1~7日間ぐらいと言われています。潜伏期間に予防接種をしてもインフルエンザを治す薬ではないので発症を防げません。

そして、予防接種をして1ヶ月後に抗体の効果がピークになって、3ヶ月後ぐらいから段々と低くなります。予防接種の効果は一般的に5ヶ月と言われています。インフルエンザは毎年12月頃に始まり、1~3月にピークを迎えます。予防効果がある抗体ができるまでの2週間を逆算すると、遅くとも12月頃までに接種を終わらせたいところです。

ちなみにワクチンによって出来た抗体が身体に残ることはなく、次のシーズンの前には予防の効果はありません。なので、毎年予防接種をする必要が出てきます。インフルエンザが猛威を振るう前に、しっかりと予防をしましょう。

3. 10月神無月の由来と行事食

この月には日本中の神様が、出雲の国(島根県)に集まり会議を開き、他の国には神様がいなくなってしまうことから「神無月」と呼ばれてきました。神様の集まる出雲の国では「神在月(かみありづき)」と呼ばれています。10月の行事食は「十六団子」です。

これは山へ帰っていく神様にお供えするもの。うるち米を乾燥させてから粉にした上新粉で作ります。うるち米はもち米に比べてアミロースが多い分、ネバリが少なく歯ごたえのある食感になります。胃腸を始めとする消化器系全般を丈夫にする働きに優れ、体に力をつけてくれます。

4.休診日のお知らせ

10月1日(木)~5日(月)国慶節により休診日
申し訳ございませんが、あらかじめご了承ください。

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