メールマガジン2018年10月号

記事更新日:2018-9-29

10月の国慶節休み、皆さんは如何お過ごしでしょうか!
日中はまだ暑い日も有りますが、朝晩は肌寒く織物が必要ですね!!寒暖差がありますので、くれぐれも
体調を崩さないよう気をつけましょう!!

さて、第3弾の10月は 血液検査肝機能検査についてお送り致します。
健康診断時には、必ずと言っていいほど採血をしますよね!
血液検査によってどんな事が分かるのでしょうか。

CONTENTS

1.血液検査とは!
2.肝機能検査とは!
3.お知らせ
4.休診日のお知らせ

1.血液検査とは!

血液検査とは、文字通り身体を流れる血液を採取し、それを使って検査する臨床検査のことをいいます。血液には膨大な量の情報が詰まっていて、病気やその進行具合、病状などを判断する材料の一つになります。例えば生活習慣病がそうです。私たちはすでに生活習慣病になっていても、自分では身体の変化がわからないということが多くあります。そのため、症状が進行して初めて何らかの自覚症状が出て来るということが起こってしまうのです。
血液検査をすることで、自覚症状のないうちから異常を早期発見できるというわけです。
一般的な病院で検査できる項目は2000以上にもなるといいます。


それでは、血液検査項目からどんな事が分かるのか、見てみましょう!

●赤血球

ヘモグロビンと同様、貧血や多血症の診断指標に用いられます。

●白血球

白血病など血液疾患や感染症の場合、数値が高くなりますが、血液疾患の場合は低値を示すこともあります。自己免疫疾患でも数値は低くなります。

●ヘマトクリット

脱水や多血症の場合数値が高く、貧血の時は低値となります。

●血小板

肝疾患の場合は数値が低くなります。 血液疾患の場合は数値が50万以上と高値だったり、逆に10万以下の低値になったりすることがあります。

●MCV・MCH・MCHC

貧血の原因やより細かい状態を推測するのに役に立ちます。ヘモグロビン値と合わせ総合的に判断します。

●GOT(AST)

肝細胞に多く含まれる酵素の一つです。血液内にもあり、肝臓が障害を受けると高値を示します。
また、心筋や骨格筋にも多く含まれており、それらが障害された場合にも高値を示します。


その他にも、近年は血液検査により癌かどうかの判断も行っています。当院でも行っていますが、「肺がん」「肝臓がん」「すい臓がん」「卵巣がん」「前立腺がん」「乳がん」といった腫瘍マーカーの検査にも用いられます。がんになると血液中に「マイクロRNA」というほんの小さなRNA(リボ核酸)の種類や量に変化が見られます。この検査はここに着目したものです。

わずか5µℓ(マイクロリットル)の血液があれば検査可能ということです。

2.肝機能検査とは!

肝機能検査とは、一般的には肝機能を調べるための血液検査のことを指します。肝臓はたくさんの役割を担っているため、肝臓に関係する検査項目は数多くありますが、一般的に行われているのは AST(アスパレート・アミノトランスフェラーゼ)ALT(アラニン・アミノトランスフェラーゼ)γ-GTP(ガンマ・グルタミルトランスフェラーゼ)の3項目についての検査です。


AST・・・肝細胞を含めた心臓、赤血球など様々な細胞の中で作られる酵素で、アミノ酸やエネルギーを代謝する上で大事な働きをします。

ALT・・・主に肝細胞で作られる酵素で、ASTと同じようにアミノ酸やエネルギー代謝の過程で大事な役割を担っています。

γ-GT(γ-GTP)・・・ASTやALTと同じく酵素のひとつです。γ-GTはたんぱく質の代謝で重要な役割を担っており、アルコールや薬剤に敏感に反応し、大量につくられます。

その為、この数値が高い人はアルコールを原因とした肝炎や肝硬変などの疑いがあります

AST、ALT、γ-GTPは肝細胞が壊れる事によって血液中に流出し、その結果血液に含まれるALT、ASPの濃度が上昇します。肝細胞が壊れる原因としては、肥満により中性脂肪が溜まり脂肪肝と言う状態になり、その症状が悪化する事で肝臓が炎症を起こし破壊されるパターンと、アルコールの過度な摂取により肝臓に負担がかかり破壊されるパターンが多いと言われています。

それぞれの項目についての基準値は、厚生労働省が「標準的な健診・保健指導プログラム」で公表しています。


項目名 保健指導判定値 受診勧奨判定値
AST(GOT) 31 U/L 51 U/L
ALT(GPT) 31 U/L 51 U/L
γーGT(γーGTP) 51 U/L 101 U/L

AST、ALT、γ-GTPの数値を改善する(下げる)には以下の事が重要です。これが一番の対処法

①アルコールの摂取量や摂取日数を減らす
②高カロリー・高脂肪のものを摂りすぎない
③肥満やメタボリック症候群が原因の場合は、できる限りダイエットする
④日々の適度な運動

3.お知らせ

12/1(土)消化器系専門医田中医師による特別診察を行います。胃腸についてご相談されたい方はお早めにご予約下さい。

4.休診日のお知らせ

10月1日・2日・3日は国慶節のため、お休み致します。4日から通常の診察を行います。

10/16日(火)内科は午前中のみ診察行います。

10/22日(月)~ 10/27日(土)小児科は休診日となります。

ご迷惑をお掛け致しますが、ご了承ください。

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