メールマガジン2018年11月号

記事更新日:2018-11-01

朝晩は冷え込む様になりましたね!
外出から戻ってきたら、しっかり手洗い・うがいをし事前に予防しましょう!
さて、第4弾の11月は腎機能検査と脂質代謝検査についてお送り致します。

CONTENTS

1.腎機能検査とは!
2.脂質代謝検査とは!

1.腎機能検査とは!

腎臓は、尿として老廃物を排泄させたり、血圧の調整・エリスロポエチンと呼ばれるホルモンを発生して赤血球を作る手助けをしたりと様々な動きをしています。
まさに、肝臓要と言われるように、とても重要な臓器です。
腎機能検査では、この腎臓の機能が低下していないか下記の項目を調べます。


総蛋白

血液中に有る蛋白質の量を測定します。血液中のたんぱく質は、食事等で接種した蛋白質が吸収・消化されアミノ酸の形で血液に吸収され肝臓で合成されます。総蛋白を測定する事で栄養状態を知ることができるほか、多発性骨髄腫、原発性マクログロブリン血症、慢性肝炎、肝硬変、慢性炎症、膠原(こうげん)病、悪性腫瘍などの診断にも用いられます。


アルブミン

単純タンパク質の一種で、血液に含まれているアルブミンは「血清アルブミン」とも呼ばれます。血液中の総タンパクの内50%程度はこの血清アルブミンが占めており、血液の浸透圧調整や体外物質の保持・運搬機能を担っています。


BUN(尿素窒素)

体内で蛋白質が分解されてできる最終代謝産物で、腎機能が低下すると高値を示す事から腎機能検査に用いられています。


クレアチニン

筋肉が働くためのエネルギー源であるクレアチニンが代謝されてできる最終代謝産物で、腎臓機能低下が起こると高値を示すようになります。


尿酸

尿酸は体内の細胞組織内で毎日行われている新陳代謝活動によって生まれる代謝産物です。
尿酸値は医学的に「血清尿酸値」と呼ばれており、私たちが血液検査で測定を行う尿酸値とは血清1リットル中に何mgの尿酸が含有しているかを示す尿酸濃度の値の事を指しております。


◆基準値◆

総蛋白:6.7~8.3g/dL

アルブミン:3.8~5.3g/dL

尿酸窒素:22.9 mg/ dL

クレアチニン:0.6~1.1mg/ dL(男性) 、0.4~0.8 mg/ dL(女性)

尿酸:3.0~7.0 mg/ dL(男性) 、2.6~6.5 mg/ dL(女性)

2.脂質代謝検査とは!

採血をすることによって血液中のコレステロール値や中性脂肪の値を調べることが出来る検査の事です。


中性脂肪

中性脂肪とは、3つの脂肪酸とグリセロールという物質が結びついてできていることから、別名「トリグリセリド(トリグリセライド)」とも呼ばれています。
「中性脂肪」とは、食べ物に含まれる脂質や体脂肪の大部分を占める物質で、私たちにとっての大事なエネルギー源ですが、余分なものは肝臓などに蓄えられます。
中性脂肪は、糖質・脂質が多く含まれている食事の食べ過ぎやお酒(アルコール)の飲み過ぎで必要以上のエネルギーが体に入り、また運動不足でエネルギーが消費されないと、エネルギーが余り、その余ったエネルギーが中性脂肪となることで、中性脂肪の値が高く なります。
中性脂肪(TG)は食事から摂取される以外でも肝臓で合成されており、糖質(炭水化物)を摂り過ぎても中性脂肪が増加し、アルコールを飲みすぎると、肝臓で中性脂肪の合成を促進します。

中性脂肪の基準値は、30~149mg/dl


総コレステロール

総コレステロールは脂質代謝の異常を知ることができる大切な指標です。脂質代謝とは血液中に流れているコレステロールや中性脂肪といった脂質の量が増加せずに、正常に血液が循環していることを意味します。一般的にはコレステロールには悪いイメージが先行しがちですが、基準値が140mg/dL以上であるように少なすぎてもいけません。コレステロールは肝臓で生成され、血管やホルモン、消化酵素の胆汁酸の原料になるなど、細胞膜の維持に必要な物質です。
そもそも、総コレステロールの「総」とは、体に良いHDLコレステロールと体に悪いLDLコレステロールの合算値を意味しています。


HDLコレステロール

HDLコレステロール(善玉コレステロール)は、体内(細胞)に蓄積された古いコレステロールを回収し、肝臓に送る働きがあります。そのことで、動脈硬化を予防します。
善玉コレステロールを増やすには運動が有効で、特に「有酸素運動」が有効なのだそうです。


LDLコレステロール

悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が増加しすぎると血管に溜まって、動脈硬化を進行させてしまいます。
LDLコレステロールの増加や高血糖、高血圧が動脈硬化の進行を早め、動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞などの病気を引き起こすリスクが高めると考えられます。

3.お知らせ

12/1(土)消化器系専門医田中医師による特別診察を行います。胃腸・慢性上咽頭炎についてご相談されたい方はお早めにご予約下さい。

ところで、EAT(Bスポット療法)はご存知でしょうか。鼻の奥・「のどちんこ」の裏側を綿棒などで治療するのがEATです。慢性上咽頭炎は薬で根本的に治らず、EATをしつつ、鼻呼吸を習慣づける「自助努力」で治ります。自律神経の異常は、肩こりや頭痛を引き起こしますが、それらもEATで改善します。

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